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イベント案内と報告

千葉支部講演会のご報告(2017年11月25日)

千葉支部2017年12月04日

1.はじめに

2017年11月25日、千葉市文化センター第3会議室において、先進工学部生命化学学科教授、後援会副幹事長 松野研司先生をお招きして講演会を開催いたしました。当日は、千葉支部会員のほか、東京、神奈川、埼玉支部から5人、OB2人、計29人の参加となりました。司会進行役の中道副支部長の開会の挨拶、安田支部長の挨拶のあと、先生のプロフィールのご紹介があり、講演会が始まりました。

 

2.ご講演

演題:「創薬―くすりを創る」

新薬の研究開発は高コスト(9~17年・数百~数千億円)、成功確率は2万1677分の1という難しさであり、有機化学と生命現象の両方に精通しておくことが必要なのだそうです。携わるのは薬学部に限らず、理、工、農、獣医学部も研究する分野、生命化学学科医薬化学研究室は2015年の開室と歴史は浅いですが、抗がん剤STAT3二量化阻害剤、アレルギー疾患標的分子GPR35アゴニスト等、着実に研究成果が出ておられるそうです。

高価ながん治療薬オプジーボ(1人の治療に3500万円!)に替わる新薬シードの研究として、がん細胞の免疫寛容性の原因と考えられるキヌレニンに注目し、その産生阻害剤として石垣島の藻の一種から「KNP-1」を開発、学生が学会で発表し表彰を受けるなど活躍されています。

今後も製薬企業では扱いにくい標的の研究を中心に、自身の作った化学物質が全世界の人の命を助ける医薬化学研究とそのための人材育成を続けていくと力強く締めくくられました。

松野先生の新薬開発に賭ける情熱、そして生命化学学科の研究の壮大さや無限の可能性を知り、感動を覚えた講演会でした。合間には故郷の佐賀や学生時代を過ごした福岡、母校佐賀西高・九州大の思い出なども楽しくお話し下さり、笑い声も交じる和やかな講演となりました。

質疑応答では、安価なジェネリック医薬品に関する質問がありました。全ての新薬でジェネリックができるとは限らず業界は棲み分けを進めるでしょうし、新薬開発のコストとその重要性についての社会全体の理解が引き続き必要だというお答えでした。

 

3.懇親会

名残惜しい中、古川副支部長の閉会の挨拶で講演会は終了し、隣接する三井ガーデンホテルへ移動、ラウンジにて松野先生を囲んで懇親会が開かれました。美味しいケーキとコーヒーをいただきながら、先生と個人的にお話ししたり会員同士で情報交換するなど楽しいひとときを過ごしました。

 

最後になりましたが、授業や学会でお忙しい中ご講演くださった松野先生、また、遠方からおいでいただき会を盛り上げて下さった首都圏支部の皆様、OBの皆様に、心から感謝申し上げます。

 

(記)千葉支部会計監査 菅波かよ

 

1.松野先生ご講義
2.参加者集合写真
3.懇親会(1)
4.懇親会(2)

 

 

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