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副幹事長の挨拶(2)

後援会副幹事長 南雲 紳史
(先進工学部生命科学科 教授)

2024年度より先進工学部担当の副幹事長となりました南雲です。ロックと散策が大好きな高齢者予備軍です。だいぶくたびれていますが、生命化学科の若者たちにたくさんのエネルギーをもらいながら日々を過ごしています。もともとは薬学の出身で、学位取得後も二つの大学で薬学教育に従事していましたが、ちょうど20年前に本学にまいりました。専門は有機化学というもので、物質の最小単位である分子を素材に、目に見えないモノづくりを行っています。

 

休日には、よく多摩や武蔵野の河川沿いを散策しています。もともと探鳥が好きで、楽に野鳥を観察する術はないものか考えていました。あるとき良い水場を見つけて辺りに佇んでいると、きれいな野鳥たちが目の前にやって来て、愛らしい水浴び姿を披露してくれました。これがきっかけで、野鳥たちを魅了する湧き水に、私をも心惹かれることになりました。あちこちの湧水を求め歩くうちに、地形の変化が大きいところには良い湧水地があることを知りました。例を挙げると、東京の中央を横断する国分寺崖線です。ご存じの方も多いと思いますが、武蔵村山から大田区あたりまで長く続く崖です。その崖のあちこちに、湧水の名所があります。イチオシは武蔵小金井駅から崖線をくだったあたり。非常に水量が多く、そこかしこに小川が流れています。その地形から、この辺りは「はけ」と呼ばれるようになりました。大岡昇平の小説『武蔵野夫人』の舞台にもなっています。辺り一帯の湧き水は小川を伝いながら野川という川に集まります。その流れはとても穏やかで、初めて出会ったとき一瞬にして心を奪われました。

 

一つの出会いが、また別の出会いを呼び寄せるといったことはよくあります。偶然の出会いだったとしても、その裏では個々に育まれた遊び心と好奇心が一役買っているように思います。本学の若者たちは、これから先どれだけの、そしてどのようなことと出会うのでしょうか。ちょっぴり羨ましくもありますが、とても応援したい気持ちになります。工学院大学での学びが、彼らの遊び心を育み、彼らの世界を広げていくことに貢献できるのであれば望外の喜びです。

 

最後になりましたが、後援会の皆様とのこれからの出会いを大変楽しみにしております。ともに若者たちのことを想い、そしてともに遊びましょう! どうぞよろしくお願いいたします。

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