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イベント案内と報告

近畿支部 小麥真也准教授 講演会報告(2020年3月1日開催)

近畿支部2020年11月03日

 教育推進機構 基礎・教養科 小麥真也准教授をお招きし、大阪市立総合生涯学習センターに於いて、『宇宙を視る眼』というテーマで講演会を開催させて頂きました。講演会参加者は近畿支部7名、本部役員3名でした。

 

【プログラム】
1.開会・挨拶(中島喜代美支部長・石野洋吏後援会会長):14:00〜
2.講演会『宇宙を視る眼』(小麥真也准教授)前半:14:10〜
3.休憩:14:50〜
4.講演会『宇宙を視る眼』(小麥真也准教授)後半:15:00〜

5.休憩:15:40〜

6.講演会『宇宙を視る眼』(小麥真也准教授)質疑応答:15:50〜
7.閉会の挨拶・片付け:16:15〜16:30
閉会後、懇親会:17:00〜「グッド・プロヴィジョン」

 

 講演会は宇宙という壮大なテーマ、その中で電波望遠鏡を中心にわかりやすくお話してくださいました。今回の講演会は大阪市立科学館プラネラリウム見学とセットで予定されていましたが、新型コロナウイルス感染対策により大阪市立科学館が臨時休館となったため、講演会のみ行うこととなりました。

 我々の体を構成している炭素や酸素などの元素は1ヶ月程度で体外のものと入れ替わり、地球を含めた宇宙空間の中を循環している。元素自体は恒星の中で核融合によって生成され、安定な元素は壊れることも無く永遠に宇宙の中を循環する。宇宙物理学は遠い星や銀河など宇宙全体を観測することにより、宇宙の成り立ちや構成を探求して行こうと云うものである。今回の講演は電波望遠鏡によりミリ波を観測する事で、可視光望遠鏡とは違った様々な知見が得られると云う内容である。

 小麥准教授はチリのアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA, Atacama Large Millimeter/submillimeter Array)の建設・運営に携わったメンバーであり、ALMAが置かれている場所の紹介や、電波望遠鏡の性能、ALMAによる観測の成果等が述べられた(写真②)。

 ミリ波を観測した場合、宇宙空間に於けるガス分布が観測される。同時に光(ミリ波)のドップラーシフトを測定することで、銀河衝突の痕跡も発見出来たりするそうだ(写真③)。また、開口合成の原理を利用して地球の大きさを開口とする“事象の地平線望遠鏡”(Event Horizon Telescope)では、ブラックホールの画像化にも成功した(写真④)。ちなみに“事象の地平線”とは、ブラックホールの重力により事象の観測が不可能となる領域が発生するが、その領域境界線のことを言う。

 閉会後は大阪駅近くにあるアメリカ料理のお店で懇親会を行いました。小麥准教授を中心とした、賑やかな楽しい懇親会でした(写真⑥)。

①開会・挨拶

②アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計

③巨大な渦巻き銀河M100

④事象の地平線望遠鏡

⑤講演会参加者集合

⑥懇親会

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