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イベント案内と報告

東京支部代議員施設研修会ご報告(2018年9月1月開催)

東京支部2019年02月18日

 今回の代議員施設研修会は「物流」に関する施設を巡り、物流に関する過去から現在・近未来について、深く見学・学ぶことをテーマとして都内の二つの施設を見学しました。代議員の皆様、並びに役員と役員OBを交え40名で工学院大学新宿キャンパスからバスで出発、一日有意義な研修会となりました。

 

見学1か所目:物流の過去から現代の歴史について「物流博物館」(東京都港区高輪)
 高輪東武ホテル近くでバスを降り、高輪の閑静な住宅街の小道を抜けたところに物流博物館があります。
元々は1958年に旧日本通運株式会社本社ビルの中にあった「通運資料室」ですが、1998年に現在の地に移転し、企業単独ではなく、社会全般に関する物流の歴史に関する広く公的な資料を展示する博物館として誕生しました。
 1Fが主として物流の歴史のパネルや昔の運搬道具の実物や模型の展示、地下1Fがジオラマやスクリーン映像を中心とした近現代の物流や、最新の自動倉庫ラックの展示、2Fが講演室・図書室です。まず2Fで、物流博物館全体の概要説明と、物流の6要素(輸送、保管、荷役、包装、流通加工、情報)といった、物流の基礎知識に関するビデオ講義のあと、3班に分かれて館内の見学と実習を行いました。
 実習では「風呂敷の使い方」について学びました。風呂敷を使って「ティッシュペーパーボックス」を包んだり、小物入れを作ったり、一升瓶やペットボトル、スイカのような球体を包むにはどうするかといった実技を体験しました。運びやすくなる仕上がりに、昔の方の知恵に皆さん関心致しました。

 

昼食会場:高輪和彊館(たかなわわきょうかん)
 物流博物館から再び高輪の閑静な街並みを歩くこと数分、門構えはさほど大きくはなくひっそりとしているのですが、中に入ると広い敷地の中に昔風の白い2階建ての洋館「高輪和彊館」があります。
 元は毛利家の下屋敷だった土地で、1968年に日立金属株式会社が譲り受けて、3階建て、中庭付きの社員向けの施設として建設しましたが、一般の方も利用可能です。1F・2Fには多数の絵画・焼き物が展示されているほか、日本刀の原料の鋼(はがね)は、同社の安来工場で古来製法を復元したため、日本刀も展示されています。
 1Fで和中折衷の昼食コースを頂きながら、一人ずつ自己紹介をして交流を深めました。5テーブルに分かれて座ったのですが、テーブルには目印の色別の紙製の花と、参加者個人名のきれいな席札が置かれていました。全員の名札の製作も含め、この場を借りて原副支部長にお礼申し上げます。

 

見学2か所目:ヤマト運輸株式会社「羽田クロノゲート」(東京都大田区羽田旭町)
 昼食会場からバスに乗り、途中バスの中から羽田空港の国際線・国内線ターミナルや駐機場を見学した後、「羽田クロノゲート」に到着しました。同社の最新鋭の技術を導入するとともに、羽田という立地を活かした、陸・海・空の「スピード輸送ネットワーク」と高度な「付加価値機能」を一体化した日本最大級の物流ターミナルです。「クロノゲート」という名前の由来は、ギリシャ神話における時間の神「クロノス」と「ゲート(Gat、門、出入口)」の2語を組み合わせたもので「新しい時間と空間を提供する物流の『玄関』であるとともに、物流の新時代の『幕開け』」を表現したものだそうです。
 2Fの見学コースを約90分かけて一巡するのですが、2Fから見る高速自動ソーター(行先別仕分け機)の動きはまさに圧巻で、ヤマト運輸のみならず、恐らく日本で最大級の取扱量の物流拠点です。主力の宅配便の方面別仕分けだけではなく、電気機器の修理、医療機器の洗浄・納品、パンフレット類の仕分けや印刷、国際通関業務等、物流の6要素を全て取り込んだ最先端の基地でした。業務のみならず、同社の歴史をBOX状に印刷したものを取り出したり、最新の物流を取り巻く情報を引き出しに格納しているのを見せたり、お土産の配布も自分で電子カードとバーコードスキャンをして仕分けの実作業の体験ができる等、随所に工夫がされていました。

 

 この日は一日中大雨の予報だったのですが、幸いなことに、新宿キャンパスまでとうとう雨に降られずに戻って来られることができました。参加者の皆様と、2年続けて運転とガイドをお願いした西武観光バスの方々に感謝を申し上げます。

(文筆 副支部長 井上公司)

1)出発のバス内

2)物流木博物館内

3)実習風景

4)ランチタイム

5) クロノゲ-ト前にて

 

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