学生の皆さん
保護者の皆様
工学院大学
学長 佐藤 光史
工学院大学は、新型コロナウイルス禍のため、入学式を始めとする行事や通常の対面授業を、やむを得ず当面中止としました。このため、学生の皆さんと保護者の皆様は、不安な気持ちで新年度を迎えられたことと存じます。授業につきましては、5月11日より、およそ1,600科目の遠隔授業が予定どおり始まりましたので、お知らせいたします。
多数の授業科目を遠隔授業として実施するためには、数々の検討を要します。特に今回は、全国の教育機関や企業などが一斉にインターネットを使用する大きな通信負荷などを前提とする必要がありました。そこで、学内に設置したタスクフォースが、安全確実に実施可能な方法を検討し、遠隔授業マニュアルを整備するなど、全教職員一丸となって大規模な遠隔授業の準備を進めて参りました。
学生の皆さんは、アクセス環境の調査に回答頂いた上で、4月末には履修登録を開始できました。5月にはセキュリティ研修の受講と学修支援システム(LMS)を活用した教材の事前取得など、本学がお願いする手順に従って遠隔授業の受講を開始させて頂きました。これらの協力によって、第1週目に予定した全ての授業を滞りなく完了することができました。
なお、通信量の大きさによる不安定性や、肖像権を含む個人情報保護に問題が指摘されている対面を模したWeb会議システム利用の遠隔授業などについて、ご質疑、ご意見も頂きました。本学が取り組む遠隔授業の方法は、これらの社会的に大きな課題を回避できるセキュリティ対策を講じたものです。本学の遠隔授業方法をご理解頂くための解説動画を作成いたしましたので、ご覧ください。
これら対策の結果、アクセス集中によるサーバーダウンも一切なく、安全な環境の中で安定した遠隔授業が実施可能となりました。情報教育分野における優れた教授陣が整えたこのように画期的な遠隔授業方法は、注目に値するものと考えております。学生の皆さんには、このような本学の教育環境に誇りをもって、学修に専念して頂きたいと思います。
すでに緊急事態宣言が解除された地域もありますが、新型コロナウイルス禍は予断を許さない状況が続いており、当面は予定どおりの遠隔授業となることをご理解ください。
工学院大学はより良い学修環境の構築を目指して、引き続き対応して参ります。