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2014年03月03日
平成26年1月25日から26日にかけて神奈川支部では、富士吉田セミナー校舎にて1泊研修会を開催いたしました。
初日は、相模大野伊勢丹前に集合、バスで富士吉田セミナー校舎に向かいました。 少し肌寒い日でしたが、幸い天候には恵まれ、目的地が近付くにつれ視野一杯にそびえる富士山の雄大さと気高さを改めて感じました。
始めに、40年前に操業を開始したキリンディスティラリー富士御殿場蒸留所の工場見学に行きました。自然豊かで澄み切った空気は爽やかで、マイクロバスから降りた瞬間思わず深呼吸したくなるほどでした。土曜日のため製造ラインは止まっていましたが、ガイドの説明を聞きながら、蒸留所限定ウィスキー「富士山麓18年」の製造工程を見学しました。ウィスキー作りに一番重要なのは水です。キリンディスティラリーのウィスキーは富士山の伏流水を地下100mの井戸から汲み上げた水で作られているということでした(お店でよく見かけるアルカリイオン水も、御殿場の富士の湧水を使用しているのだそうです)。モルトウィスキーとグレンウィスキーの違いや美味しく頂く方法も勉強しました。また仕込みに使う樽は180Lの小樽を繰り返し使用し、古い樽は50年くらい前の物だそうです。使用後は家具などに加工され展示してありました。見学終了後、試飲コーナーで美味しいウィスキーをいただき楽しい一時を過ごしました。
富士吉田セミナー校舎に到着した後、グローバルエンジニアリング学部教授の中島幸雄先生のご講演「山のお話とF1用タイヤの開発」を拝聴いたしました。車輪の発明が紀元前3500年頃、そしてゴムの発見が15世紀頃、1839年にタイヤへゴムが応用され1886年に自動車の発明へと繋がる、とういうタイヤの起源・歴史から話を始められました。企業で長きにわたり最先端の技術開発に携わってこられた中島先生ならではのご講演で、ソーラーカーレースからF1レースまで、タイヤにまつわる先端技術とさまざまなエピソードを伺いました。工学の「工」の語源について、「天の知恵」と「地に満ち溢れた資源」を結ぶ人が工学技術者であり、結びつけるものが「工学」であるとの話も伺いました。また企業が求める人材についても、JIS+2D21礼儀5S(整理、整頓、清潔、清掃、躾)、元気な挨拶、挨拶の姿勢、JIS+2D22元気と明るさ、JIS+2D23能力(対人関係力、心の側面)、学ぶのがもっとも難しいのが心の側面だが“夢を持って夢に向かって進む行動力を持つことが必要”というお話には学生だけでなく、私たち親にとっても大変為になるお話でした。最後に趣味の山のお話も、100名山、300名山制覇からキリマンジャロ登頂に至るまでを多くのお写真と楽しいよもやまのお話でご紹介頂き、山登りをしない人にも大変面白く、興味深く聴かせて頂きました。そして質疑応答では、会員の方からのマイカー用タイヤに関する数々の疑問にも大変解り易くお答え頂きました。
終了後の夕食と翌日の朝食は、管理人さんご夫妻の心のこもった手作りの食事でとても美味しく、ワイワイと楽しい時間を過ごしました
2日目は、朝一番に、富士吉田セミナーハウスから目と鼻の先にあります北口本宮富士浅間神社(世界遺産構成資産登録)にお参りを致しました。国の重要文化財でもある本殿やそれに繋がるヒノキに囲まれた参道、樹齢千年といわれる富士太郎杉、富士夫婦檜等を見学しました。 いにしえより多くの登拝者も通ったであろう鳥居をくぐると富士山信仰とも大変関わり深い神社であることを感じました。
次に、河口湖オルゴールの森美術館に立ち寄りました。
優雅な時代を物語るオルゴールの悠久な音色、舞踏会でオーケストラが演奏しているかような迫力のアンサンブルで響く自動ダンスオルガン、タイタニック号のために造られながら、なぜか船には積みこまれず、奇跡的に難を逃れたフィルハーモニック・オーケストリオン「タイタニック・モデル」の奏でる壮麗な音色等等、往時に想いを馳せたひと時でした。 滞在時間を少し延長しながらも、後ろ髪をひかれる思いで湖畔を後にしました。
両日とも天候に恵まれて事故もなく、無事バスも海老名駅にたどり着き、この研修会を無事に終えることが出来ました。
最後に、お忙しい中、ご講演いただいた中島幸雄先生、美味しい食事をご用意下さったセミナー校舎の渡邊管理人ご夫妻、気配り上手で出発から帰途まで安全運転で送り届けてくださった神田交通の運転手さん、そして今回ご参加頂いた会員の皆様、この場をお借りして御礼申し上げます。有り難うございました。