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イベント案内と報告

東京支部第一回代議員会及び講演会等のご報告(2019年7月20日開催)

東京支部2019年10月24日

●第一回代議員会
2019年7月20日(土)午後1時より、東京支部2019年度第一回代議員会が工学院大学新宿キャンパス5階0563教室で開催されました。
委任状を含め代議員の過半数を超える64名の代議員の出席がありました。
井上副支部長、渡邉副支部長の司会により下記のとおり議事進行が行われ、議事内容が承認されました。
 1. 役員紹介
 2. 横山支部長挨拶
 3. 代議員の役割と任務、本部代議員について
 4. 2019年度活動計画について
 5. その他 質疑応答

 

●第一回講演会
代議員会後、工学院大学先進工学部応用化学科教授 奥村 和 先生に『社会を支える石油と触媒のはなし』と題して講演していただきました。

 

現代のような物質文明を生きる私たちにとって石油などを原料とした触媒による物質変換は必要不可欠な技術であり、実際に実用化されているほとんどの化学反応には触媒反応が採用されており、生活に必要なさまざまな化学物質を製造するための重要な位置をしめてきました。
この講演では、触媒の話を中心に石油や資源の話を、身近なところからわかりやすくお話していただきました。

 

まず日本における化学の歴史のお話しとして、江戸時代の蘭学者の宇田川榕菴が日本にはじめて近代化学を紹介する書「舎密開宗(せいみかいそう)」を著し、この書が日本最初の体系的化学書であり化学遺産001号となっています。酸素や水素という用語もこの本で初めて用いられ、今日も使われているそうです。
そして次に、地球にはあとどれくらいの資源が残っているのか?ということで、金・プラチナともに埋蔵量からすでに採掘した分を引くと、あと数十年で枯渇することになるとのこと。また石油も世界で一日あたりの消費量から計算すると、あと数十年しかもたないのですが、最近では技術の向上によりシェールオイルもとれ、石油の寿命ものびているそうです。日本でも日本海側(おもに新潟あたり)でも石油がとれるとのことでした。
そして本題の触媒の話となりましたが、触媒とは反応を促進して自分自身は変わらない物質であり、反応速度を変化させ、平衡は変えないというもので、石油製品から食品にいたる身近なものにも触媒技術が使われています。
20世紀最大の発明は、触媒によるアンモニアの合成法であるとも言われており、それにより作物の収量が大幅に増えましたが、一方で人口爆発が起こり、いろいろな問題も引き起こしていますが、いずれにせよ社会を大きく変えたといえるでしょう。
また大気汚染など環境を守るためにも触媒は役立っています。
実際に授業に入る前にされているお話もたくさんご披露いただきまして、多様な興味深いお話を伺うことができました。特に「触媒は縁の下の力持ち」との言葉が印象に残りました。

 

最後に先生の研究室では、現在23名の学生が様々な研究に取り組んでいて、テーマの一つとして安価に入手できるメタンガスからプラスティック(ペットボトル)を作る研究をしているという例をお話して下さいました。

 

ご講演後、積極的な質問が続き、先生も丁寧に回答して下さいました。
一時間半の講演はあっという間に過ぎました。
今後の奥村先生と、触媒研究に携わる学生のみなさんのご活躍を祈念して報告を終わりたいと思います。

 

●交流会
講演会終了後、中層棟7階食堂において、白石副支部長、横山(恭)副支部長の司会により、奥村先生を囲んで交流会が行われました。
横山支部長の挨拶の後、奥村先生からご挨拶をいただき、本部石野会長に乾杯のご発声をいただいて、会員の皆様の活発な交流の場となりました。

 

ご多忙中にもかかわらず、多くの会員の皆様にお集まりいただき感謝申し上げます。
今後とも、支部活動へのご支援とお力添えを賜りますよう会員の皆様によろしくお願い申し上げます。
次回の支部行事にも、皆様のお越しをお待ち申し上げます。

 

(記:東京支部副支部長 横山 恭子)

①講演会全体風景

②集合1

③集合2

④集合3

⑤集合4

⑥第一回代議員会、奥田先生講演、来賓挨拶、交流会

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