東京支部代議員施設研修会ご報告(2018年9月1月開催)

 今回の代議員施設研修会は「物流」に関する施設を巡り、物流に関する過去から現在・近未来について、深く見学・学ぶことをテーマとして都内の二つの施設を見学しました。代議員の皆様、並びに役員と役員OBを交え40名で工学院大学新宿キャンパスからバスで出発、一日有意義な研修会となりました。

 

見学1か所目:物流の過去から現代の歴史について「物流博物館」(東京都港区高輪)
 高輪東武ホテル近くでバスを降り、高輪の閑静な住宅街の小道を抜けたところに物流博物館があります。
元々は1958年に旧日本通運株式会社本社ビルの中にあった「通運資料室」ですが、1998年に現在の地に移転し、企業単独ではなく、社会全般に関する物流の歴史に関する広く公的な資料を展示する博物館として誕生しました。
 1Fが主として物流の歴史のパネルや昔の運搬道具の実物や模型の展示、地下1Fがジオラマやスクリーン映像を中心とした近現代の物流や、最新の自動倉庫ラックの展示、2Fが講演室・図書室です。まず2Fで、物流博物館全体の概要説明と、物流の6要素(輸送、保管、荷役、包装、流通加工、情報)といった、物流の基礎知識に関するビデオ講義のあと、3班に分かれて館内の見学と実習を行いました。
 実習では「風呂敷の使い方」について学びました。風呂敷を使って「ティッシュペーパーボックス」を包んだり、小物入れを作ったり、一升瓶やペットボトル、スイカのような球体を包むにはどうするかといった実技を体験しました。運びやすくなる仕上がりに、昔の方の知恵に皆さん関心致しました。

 

昼食会場:高輪和彊館(たかなわわきょうかん)
 物流博物館から再び高輪の閑静な街並みを歩くこと数分、門構えはさほど大きくはなくひっそりとしているのですが、中に入ると広い敷地の中に昔風の白い2階建ての洋館「高輪和彊館」があります。
 元は毛利家の下屋敷だった土地で、1968年に日立金属株式会社が譲り受けて、3階建て、中庭付きの社員向けの施設として建設しましたが、一般の方も利用可能です。1F・2Fには多数の絵画・焼き物が展示されているほか、日本刀の原料の鋼(はがね)は、同社の安来工場で古来製法を復元したため、日本刀も展示されています。
 1Fで和中折衷の昼食コースを頂きながら、一人ずつ自己紹介をして交流を深めました。5テーブルに分かれて座ったのですが、テーブルには目印の色別の紙製の花と、参加者個人名のきれいな席札が置かれていました。全員の名札の製作も含め、この場を借りて原副支部長にお礼申し上げます。

 

見学2か所目:ヤマト運輸株式会社「羽田クロノゲート」(東京都大田区羽田旭町)
 昼食会場からバスに乗り、途中バスの中から羽田空港の国際線・国内線ターミナルや駐機場を見学した後、「羽田クロノゲート」に到着しました。同社の最新鋭の技術を導入するとともに、羽田という立地を活かした、陸・海・空の「スピード輸送ネットワーク」と高度な「付加価値機能」を一体化した日本最大級の物流ターミナルです。「クロノゲート」という名前の由来は、ギリシャ神話における時間の神「クロノス」と「ゲート(Gat、門、出入口)」の2語を組み合わせたもので「新しい時間と空間を提供する物流の『玄関』であるとともに、物流の新時代の『幕開け』」を表現したものだそうです。
 2Fの見学コースを約90分かけて一巡するのですが、2Fから見る高速自動ソーター(行先別仕分け機)の動きはまさに圧巻で、ヤマト運輸のみならず、恐らく日本で最大級の取扱量の物流拠点です。主力の宅配便の方面別仕分けだけではなく、電気機器の修理、医療機器の洗浄・納品、パンフレット類の仕分けや印刷、国際通関業務等、物流の6要素を全て取り込んだ最先端の基地でした。業務のみならず、同社の歴史をBOX状に印刷したものを取り出したり、最新の物流を取り巻く情報を引き出しに格納しているのを見せたり、お土産の配布も自分で電子カードとバーコードスキャンをして仕分けの実作業の体験ができる等、随所に工夫がされていました。

 

 この日は一日中大雨の予報だったのですが、幸いなことに、新宿キャンパスまでとうとう雨に降られずに戻って来られることができました。参加者の皆様と、2年続けて運転とガイドをお願いした西武観光バスの方々に感謝を申し上げます。

(文筆 副支部長 井上公司)

1)出発のバス内

2)物流木博物館内

3)実習風景

4)ランチタイム

5) クロノゲ-ト前にて

 

埼玉支部 新年会のご報告(2019年1月19日開催)

 当支部では、2019年1月19日に支部新年会を実施致しました。
参加者は、代議員・顧問・相談役と先生を含む33名でした。
当日は、鉄道博物館入口前に集合していただき、鉄道博物館の見学、村上教授の講演そして懇親会を行いました。

 鉄道博物館の見学では、ボランティアガイドさんの説明を受けながら見学をしました。私たちが説明を受けたボランティアガイドさんは元JR職員の方で、通常の見学では分からない様な事まで説明して下さいました。例えばキヨスクを開店したきっかけはJR職員の方が怪我等で作業が出来なくなった時の救済措置として働ける場所を作った事が始まりだそうです。又展示されている車両1台1台の何時どこで活躍していたのか等、事細かく説明していただきました。60分間のガイドをお願いしましたが時間が過ぎるのは早いもので、もう少し案内をして欲しい、又来館したいと言う参加された方々の声を聞きながら見学は終了しました。

 その後講演会場である大宮駅東口近くへ場所を移し、建築学部まちづくり学科教授村上先生による「大地震への備え」のテーマで講演会を拝聴しました。
阪神・淡路大震災での被害状況の説明をされた後、埼玉県で想定される地震と震度分布、予測される被害の内容、自分で出来る防災対策のお話をしてくださいました。
又村上先生より次のような問い掛けもありました。

*家の家具の転倒・移動・落下防止対策をしていますか。 
*地震で停電後に電気回線が普及した時起こる通電火災が火災の大きな原因の一つと言う事。
*生活に必要な食べ物・日用品の備蓄はされていますか、又生命の維持に大切なトイレ対策。
*外出先での災害に備えて、家族・友人・親戚との連絡方法又災害用伝言ダイヤルの使用方法。

この他にも色々な問い掛け・対策方法のお話をして下さいました。又東日本大震災での工学院大学で行った帰宅困難者の方への対応事例、村上先生の指導の下、建築科の生徒が避難所で行った段ボールを使用しての空間造り等のお話をしていただきました。
最後に村上先生より「災害での負傷者になるのではなく、一人でも多くの方が助ける側になれるよう準備をすること、これが一番の対策である」と講演を纏めていただきました。
村上先生にはまだまだお聞きしたいことが有った様ですが、予定の時刻が来てしまい残念ながら講演を終了とさせていただきました。

 続いて同じ会場で村上先生を囲む懇親会を行いました。
懇親会では、美味しい料理とお酒で舌鼓を打ちながら自己紹介、となりの方との会話も弾み楽しく有意義な時間を過ごす事が出来ました。

 最後になりましたが、講演を快く引き受けて下さった村上先生、参加下さった皆様、幹事そして工学院大学事務局の皆様ありがとうございました。

 副支部長 金子富雄

1) 見学会集合写真

2) 懇親会写真

神奈川支部文化見学会報告(2018年12月1日 土曜日)

12月1日の土曜日午後八王子キャンパス新2号館にて神奈川支部主催の文化見学会が開催されました。天候にも恵まれ12月としては暖かい中、ご夫婦での参加を含む会員51人に来ていただきました。

 

今回のプロジェクトリーダーの浅見副支部長の司会で始まり、
第1部は「私たちの問題としての地球温暖化」先進工学部環境化学科稲葉敦教授の講義とワークショップ
第2部に「VRのお話と体験」情報学部コンピューター科学科田中久弥教授の二部構成の内容で会が進められました。

 

第1部の稲葉教授には私たちの生活と地球環境、特にCO2と地球温暖化について講義していただき、その後6~7人の班に分かれて班ごとのテーマ(課題)について話し合いました。
「衣」「食」「カーボンオフセット」等のテーマについてそれぞれの班で意見をまとめて発表し合いました。そしてこれから私たちはどのように地球環境を守っていけば良いのかを身近なことから考えたくさんのことを学び合いました。

 

第2部は田中教授と4名の学生にお手伝いいただき、実際にVR体験をさせていただきました。ブランコに座って空中遊泳をしたりジェットコースターのようなモノに乗ったり仮想現実世界を体感しました。またこのVRが今、工業分野だけでなく医学分野においても活用されていることを知ることが出来ました。

 

今回初の試みとなったアクティブラーニング型の講義は、参加者の方にも好評で、稲葉教授、田中教授との時間はとても有意義に過ごすことが出来ました。
また来年も講演会、見学会を開催予定なので今回来ることが出来なかった方は是非次回いらしてください。

文筆 神奈川支部 会計監査 小川 祐子

 

1.稲葉先生の講義

2.グループ討議

3.VR説明

4.VR体験

5.学食ステラで懇親会

6.全員記念写真