1.はじめに
平成27年11月21日から22日にかけて一泊二日の支部研修会を開催いたしました。宿泊施設として富士吉田セミナー校舎を利用させて頂きました。
連休の最中でしたが、18名の支部会員・顧問と建築学部の横山先生、合わせて19名で有意義な時間が共有できました。初日、大宮駅と川越駅の2ヵ所に集合場所を設け、バスにてセミナー校舎を目指しました。車中では、今回の行程説明と参加への御礼に始まり、ご本人及び子供達の近況を報告して頂きました。
2.「森の中の水族館」の見学と浅間神社参拝
途中、渋滞に巻き込まれ、最初の目的地の忍野八海の見学を見送りました。忍野村の食事処で昼食を済ませ、同村の「森の中の水族館」を見学致しました。ここは富士の湧水を利用した淡水魚だけの水族館です。チョウザメが淡水魚と知り驚きましたが、幼いころよく見かけたメダカが絶滅危惧されていることにも驚き、環境の悪化を実感してしまいました。
次に平成25年世界遺産に登録された北口本宮・富士浅間神社をお参りしました。鳥居をくぐり、澄み切きった空気からパワーを頂き、参道を進みました。武田信玄の必勝祈願にあやかり、子供達の進級と活躍を願い、手を合わせてきました。
3.富士吉田セミナー校舎にて
富士吉田セミナー校舎に到着後、建築学部の横山先生のご講演を拝聴致しました。先生はテニスと釣りを趣味にお持ちで、また積極的に国際ボランティアにも参加するなど幅広い活躍をされています。大学卒業後に設備会社に入社され、施工管理から設計・開発と幅広く経験され、2013年に工学院大学に着任されました。
近年、建物の環境負荷についてのガイドラインを世界20か国のエンジニアとともに作成しているそうです。“建築”のプロセス(計画→設計→施工→維持管理)についての解説がありました。この専門部分すべてカバーできるように建築学部のカリキュラムなどが構成されているそうです。
近年の地球の課題である温暖化防止の観点から、建築設備の役割を説明して頂きました。ことに、日本全体のCO2排出量の半分近くを建築関連で排出している事実から、建築設備の役割の重要性を解説して頂きました。設備の環境影響評価手法の研究や、地域の環境負荷低減手法の研究、太陽熱利用システムの研究等を通じ、正に現代の最先端の研究をされています。日本のような循環型社会形成を考えるうえで、大変有意義な講義でした。
講演終了後、管理人さんの食べきれないほどボリュームのある心のこもった手作りの食事を頂きました。その後も広い部屋をお借りして、会員同士のふれあいに時間を忘れ、深夜まで語り合い親睦を深めました。
4.富士山レーダードーム見学
二日目の朝、再び管理人さんの美味しい朝食をいただき、見送られながらセミナーハウスを後にしました。管理人さんご夫婦には何から何まで温かいおもてなしをして頂き、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。
バスにて最初の目的地の富士山レーダードーム館に向かいました。その歴史についての映画が上映されましたが、感動的なものでした。大きな被害を受けた伊勢湾台風の教訓から日本を守るために造られたのが富士山の気象レーダーでした。日本の最先端の技術を結集した大きなプロジェクトでしたが、最初に行ったことは『技術者が山頂に登り火を焚いて東京で観測できるか』という、正にアナログ的なスタートであったことに感動致しました。ともすれば技術や理論に走りがちですが、こういった基本的なスタンスを工学技術者として忘れてはならないと教えられた気がします。
先人たちの苦労に成り立っている今に感謝をし、隣接した道の駅にて山梨県の特産品を購入し次の目的地の“ぶどうの丘”公園へ向かいました。
5.“ぶどうの丘“公園見学
甲府盆地は水はけがよく、表層が乾燥していることから害虫がわきにくく、ぶどう栽培に適し生産量が多いそうです。小高い丘のてっぺんに“ぶどうの丘公園”があります。ぐるりとブドウ畑に囲まれ山梨県を実感できる場所でした。もう少しワインを試飲したかったのですが、後ろ髪をひかれる思いで帰路につきました。
6.終わりに
途中いろいろとハプニングもありましたが両日とも何とか天気ももち、事故もなく川越そして大宮に到着することができました。この研修会の目的である会員相互の親睦と保護者自身のレベルアップも十分達成され、今後の後援会活動に十分生かされる大変有意義なものでした。引き続き研修会を行っていきたいと思いますので来年も会員の皆様の更なる参加をお待ちしております。
最後になりますが、ご講演を頂いた横山先生、富士吉田セミナー校舎の管理スタッフの皆様、後援会事務局の皆様、最後まで安全に送り届けていただいた大宮西観光の運転手様、そして参加して頂いた会員の皆様、本当にありがとうございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。これからも後援会活動に御協力の程、宜しくお願い致します。
(記:埼玉支部 研修会幹事代表 大貫一宏)