埼玉支部 研修会のご報告(2017年11月26日開催)

2017年11月26日(日)に支部研修会を開催いたしました。参加者は、会員・代議員・支部役員・顧問と先生を含む総勢33名でした。特に、1年生の参加が4家族5名と、支部の活動に関心を持っていただいたことに感謝いたします。当日は天候にも恵まれ、大宮に午前8:00集合し、08:30にバスで出発し目的地の筑波山江戸屋に向かいました。当日の行程は筑波山江戸屋(昭和天皇も食事したことのある宥諸ある旅館)にて田中先生のご講演、そして昼食、その後筑波山神社で参拝、「筑波宇宙センター」見学、筑波ハム「陣屋」で工場見学(試食・買物)、帰路へというとても充実した内容でした。

 

バスの中では、研修会幹事の室川氏が進行役を務め、研修会幹事リーダーの斉木副支部長の挨拶に始まり、冨永支部長挨拶、今回ご講演いただく田中先生からご挨拶いただきました。次に全員から自己紹介、ご子息の近況報告、今回の研修会に参加した理由などをご紹介いただきました。研修会幹事は、工学院大学の後援会活動に興味を持っていただこうと予め準備したクイズを支部長賞クイズと名づけ、盛大に盛り上がり楽しく過ごせたと思います。

 

筑波山江戸屋到着後、後援会幹事長でもある田中久弥先生によるご講演「御父母に出来る事」を拝聴いたしました。田中先生の研究室に所属している学生さん達の具体的な就職に向けた取り組みや実際に会社訪問し面談で聞かれた内容などを具体的に聞くことができ、貴重な内容を身に詰まされるような思いでお聞きしました。その中で就職支援センターの持つ大きな役割や就活に関する先輩たちの実際に経験した会社との面談や、聞かれたこと、答えたことなどをデータベース化しており、工学院生ならだれでも閲覧できるということをお聞きしました。ぜひ学生達に伝えて充実した就職活動につなげて欲しいと思いました。また、最後に田中先生が「就活中時の会社訪問後の結果はいちいち聞かず温かく見守る。旅費・食費代等に何気なく協力する」という言葉が強く印象的でした。

 

講演後に昼食を取り、筑波山江戸屋に隣接する筑波山神社を参拝しました。境内では有名な「ガマの油売り」の口上もやっておりました。また、筑波山神社上のロープウェイ乗り場近くの景色は、木々が赤く色づき、大変綺麗な紅葉を楽しめました。

 

その後移動しメインイベントの「筑波宇宙センター」を見学しました。先に自由見学で宇宙衛星や、H2Aロケットの歴代機種等の見学を行い、ガイド付きツアー(有料)に参加しました。ガイド付きツアーではセキュリティーが厳しく、参加者は免許証やパスポートなどの身分証明書の提示が必要で、構内はバスで移動、所定のビルから出歩くことも禁止、撮影も場所によっては携帯(スマホ)等もおいてからでないと入館・見学できない管制室(「宇宙センター」との運営に関する業務行う通信室)も見学でき、非常に良い体験ができたと思います。

 

最後の筑波ハム「陣屋」では、筑波の自然で育った豚や牛等のハムやヨーグルトなどを試食し、お土産もたくさん購入された方もいらっしゃいました。

 

帰路のバスの中では、恒例のビンゴ大会で盛り上がり今回の支部研修の幕を閉じました。川越駅と大宮駅で解散となり、事故やケガもなく無事に皆さん帰路に着かれました。最後になりますが、お忙しい中ご講演いただきました田中先生、参加いただきました会員の皆様、ありがとうございました。

 

田中先生のご講演
講演会後江戸屋にて

 

筑波宇宙センターにて
人工衛星と宇宙服

 

ガマの油売り口上

記: 副支部長 青木美代次

通信衛星きく6号

 

 

千葉支部講演会のご報告(2017年11月25日)

1.はじめに

2017年11月25日、千葉市文化センター第3会議室において、先進工学部生命化学学科教授、後援会副幹事長 松野研司先生をお招きして講演会を開催いたしました。当日は、千葉支部会員のほか、東京、神奈川、埼玉支部から5人、OB2人、計29人の参加となりました。司会進行役の中道副支部長の開会の挨拶、安田支部長の挨拶のあと、先生のプロフィールのご紹介があり、講演会が始まりました。

 

2.ご講演

演題:「創薬―くすりを創る」

新薬の研究開発は高コスト(9~17年・数百~数千億円)、成功確率は2万1677分の1という難しさであり、有機化学と生命現象の両方に精通しておくことが必要なのだそうです。携わるのは薬学部に限らず、理、工、農、獣医学部も研究する分野、生命化学学科医薬化学研究室は2015年の開室と歴史は浅いですが、抗がん剤STAT3二量化阻害剤、アレルギー疾患標的分子GPR35アゴニスト等、着実に研究成果が出ておられるそうです。

高価ながん治療薬オプジーボ(1人の治療に3500万円!)に替わる新薬シードの研究として、がん細胞の免疫寛容性の原因と考えられるキヌレニンに注目し、その産生阻害剤として石垣島の藻の一種から「KNP-1」を開発、学生が学会で発表し表彰を受けるなど活躍されています。

今後も製薬企業では扱いにくい標的の研究を中心に、自身の作った化学物質が全世界の人の命を助ける医薬化学研究とそのための人材育成を続けていくと力強く締めくくられました。

松野先生の新薬開発に賭ける情熱、そして生命化学学科の研究の壮大さや無限の可能性を知り、感動を覚えた講演会でした。合間には故郷の佐賀や学生時代を過ごした福岡、母校佐賀西高・九州大の思い出なども楽しくお話し下さり、笑い声も交じる和やかな講演となりました。

質疑応答では、安価なジェネリック医薬品に関する質問がありました。全ての新薬でジェネリックができるとは限らず業界は棲み分けを進めるでしょうし、新薬開発のコストとその重要性についての社会全体の理解が引き続き必要だというお答えでした。

 

3.懇親会

名残惜しい中、古川副支部長の閉会の挨拶で講演会は終了し、隣接する三井ガーデンホテルへ移動、ラウンジにて松野先生を囲んで懇親会が開かれました。美味しいケーキとコーヒーをいただきながら、先生と個人的にお話ししたり会員同士で情報交換するなど楽しいひとときを過ごしました。

 

最後になりましたが、授業や学会でお忙しい中ご講演くださった松野先生、また、遠方からおいでいただき会を盛り上げて下さった首都圏支部の皆様、OBの皆様に、心から感謝申し上げます。

 

(記)千葉支部会計監査 菅波かよ

 

1.松野先生ご講義
2.参加者集合写真
3.懇親会(1)
4.懇親会(2)